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白髪が目立つようになってきた。老け見えが嫌なので、できれば隠したい。でも、白髪染めをすると、アレルギーによる炎症を起こすこともあり、抜け毛につながりそうで心配…。そんな理由で白髪染めをためらっている方、多いのではないでしょうか。そこで、白髪染めと抜け毛の関係を解説! そして、できるだけ頭皮を守りながらできる白髪ケアの方法をお知らせします。
商品開発課 課長/毛髪診断士
桜庭 翔
大学卒業後、美容・健康通販メーカーに入社し、基礎化粧品やボディケア商品の企画開発業務を担当。
2020年にアンファー株式会社に転職。
2020年:スキンケアブランド「DISM」の商品開発チームにジョイン
2021年:男性ダイエットブランドの立ち上げ及び商品開発業務
2022年:男性妊活ブランド「オムテック」の立ち上げ及び商品開発業務
2023年: 「スカルプD」商品開発責任者
2024年(現在): 「スカルプD」 「スカルプDボーテ」商品開発責任者
抜け毛には、加齢、AGA、ストレス…など、実にさまざまな要因がありますが、その一つになるかもしれないのが「白髪染め」。白髪染めがすぐに抜け毛を起こすとは言い切れませんが、抜け毛が生まれやすい環境を作ってしまう可能性があります。
「白髪染め」と一言でいっても、いろいろな種類があります。中でも、ヘアサロンや市販品として最も多く使われているのは、2剤式(2つの薬剤を混ぜて使用する)タイプのヘアカラー。2剤を混ぜることで起こる化学変化によって髪の毛の内部に染料を閉じ込め、色が長持ちすることから「永久染毛剤」と呼ばれています。
2剤式のヘアカラーに使われているのは、おもに次のような有効成分です。
●アルカリ剤(アミノフェノール、パラアミノフェノール、レゾルジン など)
⇒髪の表面にあるキューティクルを開き、染料が入りやすいようにする
●酸化染料(パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン など)
⇒髪に色素を定着させる
●酸化剤(過酸化水素水)
⇒メラニン色素を破壊して髪を脱色、染料の色がそのまま発色するようにする
これらの成分は、永久染毛剤には欠かせないものですが、酸化染料のジアミン化合物は人によっては頭皮の痛みや赤み、またかぶれや湿疹などのアレルギー症状を起こすことが報告されています。また、アルカリ剤や酸化剤も、本来 “弱酸性”であるべき頭皮にとって、刺激となる可能性があります。髪を染めたことがある方は、薬剤を使った時に、頭皮に“ピリピリ”とした感触を感じたことはありませんか? それは、頭皮が刺激を受けているというサインです。自覚症状があるなしに関わらず、白髪染めによる刺激が続くと、個人差はありますが、頭皮は次第にダメージを受けやすくなっていきがちです。そうして頭皮環境が悪化すると、髪の毛が抜けて生え変わるヘアサイクルの周期が乱れ、通常ならば2~6年は生えているはずの髪の毛が、短命になってきちんと成長しないことも…。白髪染めが頭皮に与える刺激が、間接的・長期的に抜け毛につながっていく可能性が全くないとは言えません。
そうはいっても、とにかく白髪染めを使いたい!という方には、美容室やヘアサロンで染めてもらうことをおすすめします。費用はかかりますが、オーダーをすれば、薬剤を頭皮に極力つけないように施術してくれるサロンもあります。また、比較的刺激の少ないカラーを採用しているサロンも増えていますので、相談してみましょう。また、市販品のヘアカラーは一般の方でも上手に染められるよう、薬剤の濃度を濃く配合していることがあります。自分で染める場合は、必ず説明書きを確認し、なるべく頭皮に薬剤をつけない、塗布後の置き時間を守るなど、手順や注意事項を守ることが必要です。
簡単な白髪対策をしたい!という方に、最近人気があるのがカラートリートメント。髪の毛の表層部のみを染める「半永久染毛料」と呼ばれるもので、「永久染毛剤」より色保ちは短いです。使い方は、お風呂場でシャンプーした後、通常のリンスやトリートメントのように髪の毛になじませ、5~10分後に洗い流すだけ。数日間使うと、白髪が自然な髪色に染まって目立たなくなっていきます。定期的に使う必要がありますが、トリートメント剤として髪や頭皮をいたわる成分が配合されているため、髪のパサつきが収まってまとまりやすくなったり、頭皮の環境を乱しにくいメリットもあります。
もっと手軽に白髪を隠したい、という方に人気なのが、スプレータイプのカラー剤。朝のスタイリング後、白髪が気になる生え際や頭頂部分に吹きかけると、黒い樹脂が白髪をコーティングしてくれます。最近は、雨・汗などに強いタイプも出ており、色落ちの心配も少なくなっています。また、髪1本1本を太く見せてくれたり、頭皮の透けを目立たなくしてくれたりするものを選べば、同時に薄毛対策もできます。
美容院やサロンで使われている2剤式の白髪染めは、性質上どうしても髪や頭皮にダメージを与えてしまう可能性があります。健康な頭皮を保ちながら抜け毛のリスクを極力へらした白髪対策をしたいなら、半永久染毛料のカラートリートメントを。また、白髪を隠すカラースプレーなどを使用するのもおすすめです。
商品開発課 課長/毛髪診断士
桜庭 翔
大学卒業後、美容・健康通販メーカーに入社し、基礎化粧品やボディケア商品の企画開発業務を担当。
2020年にアンファー株式会社に転職。
2020年:スキンケアブランド「DISM」の商品開発チームにジョイン
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2022年:男性妊活ブランド「オムテック」の立ち上げ及び商品開発業務
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